『超麺通団5』の原稿が締切までにもはや「常人」ではクリア不可能なぐらい残っているため、年末までに「常人」を超えた「超人」的なタコ噴きを数回繰り返さなければならないという非常事態であるのに、3日は某社の社長(ロバート・デニーロ似)からのお誘いで夫婦で夜遅くまで連れ回され、年に1回か2回しか飲まないお酒を飲まされ、5年ぶりに1曲歌って、3軒目でメールの業務連絡で数回しかやり取りしていない人と奇跡的な初対面をするというハプニングもあってヘロヘロになって帰ったら、6日は迷惑なねっくが東京から帰ってきてこれまた夫婦で連れ出されて、上原と天野JACKこと出竿とタウン情報時代の盟友のコニシ君と熊井とよっけしゃべって、「もういい加減に原稿にタコ噴きせないかん!」と決意したのに、7日(土)は朝から、今年初めての「麺通団うどんツアー」に出かけるハメになった。
朝の9:00、FM香川に私とごんと谷本姉さんとディレクターの鍛冶君が集合。そこから私の車で坂出の「麺太郎」に行って、「高松まで出ていくのは嫌だ」とダダをこねたH谷川君と合流した。
この日のツアーはH谷川君が「団長を罠に掛ける」というテーマで店選びをしたらしいが、1軒目の「麺太郎」は「ラーメンの『豚太郎』に憧れて『麺太郎』という名前にした」という、「それならラーメン屋やれよ(笑)」というツッコミの嵐を浴びせたくなるうどん屋で、H谷川君の狙いはどうも「話のかみ合わない大将と団長がどういうやり取りをするか」というテーマだったらしい。ま、ここでそれを再現するにはまだ話が十分に練れてないが、久しぶりに出会った「いじれそうな大将」なので、そのうち『うどラヂ』で誰かが尾ひれを付けてしゃべると思う(笑)。
2軒目は丸亀の「竹寅」に連れて行かれたのだが、ここは席に着いたらスマホで注文をするという、近未来のシステムである。
谷本「近未来じゃなくて、バリバリ今ですよ」
ま、常人にはそうかもしれないが、何しろ私は今「超人モード」を余儀なくされているので、そうはいかん。で、H谷川君は「団長にスマホで注文させてまごつかせて失敗させよう」という魂胆だったらしいが、店に入ってH谷川君が私に「そこのQRコードでスマホから注文、お願いします」いうて振ってきた時、まさか私がスマホを持たずに店に入っているとは思いもしなかっただろう(笑)。超人をなめたらあかんぞ。
という肩透かしを意図せずに食らわしたのに、「じゃあ谷本姉さんのスマホで注文してください」という返し技を食らって、スマホをQRコードにかざしてそのままカシャッと写真を撮るというボケをかまして…
H谷「あれ、絶対ボケでないと思う」
…で、その後、ちゃんとスマホで注文を入れて出てきたうどんを一目見て目をむいて、一口食べて飛び上がった(飛び上がってないけど)。「竹寅」の麺、ここ数年、私が食べたの若手の店の中で、間違いなくトップ3に入る。出てきた麺だけの感想ではなく、麺作りの全ての工程において、大将が片時も気を抜くことなく細心の注意を払っているような感じが、麺の表面と、麺の1ミリ入ったところと、麺の中心のあたりににじみ出ているような気がした。そのプロセスと精神を含めて、団長比で若手のトップ3に間違いなく入ると思ったのである。数年前のオープン以来何度か食べているH谷川君曰く、「たぶんまだ進化しますよ」とのこと。ええねえ。
というわけで、3軒目は私が女将に「この子」呼ばわりされるという事件があり、4軒目は「団長、うどん屋でうどんを頼まず」という出来事もあったが、長くなりそうなので4軒目の話はここでは割愛して『うどラヂ』で。3軒目の話はみんながあらぬ尾ひれを付けるに違いないので、『うどラヂ』でも封印だ。来週、次の収録があるが、封印やぞ!(笑)